あらすじ
「君を愛するつもりはない」
多額の借金を肩代わりしてもらう条件として、「氷の公爵」と恐れられるクラウスと3年間の契約結婚をした没落令嬢のエリアナ。
彼はエリアナと決して目を合わせようとせず、「西離れの奥の部屋にだけは絶対に近づくな」と冷たく言い放つ。
使用人たちの噂によれば、その立ち入り禁止の部屋には、公爵が愛してやまない『亡き初恋の女性』の遺品が祀られているという。
契約期間が終われば静かに身を引くつもりだったエリアナだが、ある夜、原因不明の胸の痛みに襲われたところを、クラウスが必死の形相で救い出したことで疑念を抱く。
「彼は本当に私に無関心なの?」
秘密を確かめるため、エリアナが禁断の部屋の扉を開けたとき……そこで見つけたのは、初恋の思い出などではなく、十年前にエリアナ自身が忘れてしまった『残酷な呪いの真実』と、クラウスがたった一人で背負い続けてきた血を吐くような純愛の記録だった。