あらすじ
「この曲が終わったら、君との婚約は終わりだ」——社交界シーズン最後の舞踏会で、王太子アルベルトは衆人環視の中、婚約者リディアーヌにそう告げた。聖女セラフィーナに心奪われた王子は、「銀氷の令嬢」と呼ばれる彼女が泣き崩れることを期待していた。だが三年間、北部交易路の管理、隣国との密約締結、三度の暗殺計画阻止——影で王国を支え続けてきたリディアーヌが見せたのは、解放の歓喜に満ちた笑顔だった。「ようやく解放していただけるのですね」困惑する王子の前に現れたのは、隣国の大公ヴィクトル。彼女の真価を見抜いていた男は、その手を取り新たなワルツへと誘う。捨てられた令嬢が去った後、王国では次々と問題が噴出し始め——。これは「最後のワルツ」から始まる、有能令嬢の痛快な復讐と真実の愛を掴む再生の物語。