あらすじ
令和の戦場に、異世界の騎士が剣を抜く。
ブラックIT企業〈ムゲンワークス〉で心をすり減らす若手エンジニア・黒井輝夫は、終わりの見えない炎上案件の果てに、願いを口にする。
どうせ寿命を削るなら、いっそ願いを叶える悪魔でも来てくれ――。
その夜彼の前に現れたのは、血塗れの甲冑をまとった異世界の女騎士団長、アリッタ・レオーネ・ヴォルペだった。
戦場を生き抜いてきた彼女にとって、崩壊した仕様、曖昧な責任、疲弊した人間関係もまた一つの戦場にすぎない。
勝利条件を定め、守るべきものを見極め、時に切り捨てる覚悟を持て。
アリッタの苛烈でまっすぐな哲学は、諦めかけていた黒井を少しずつ変え、やがて彼を“使われる側”ではなく“率いる側”へと成長させていく。
ブラック企業を舞台にした仕事ものとしての痛快さ、傷ついた社会人が再び立ち上がる成長ドラマ、そして異世界騎士との不器用な絆が、熱量高く噛み合っていく。
だがこの出会いは、ただの救済では終わらない。
アリッタが失った故郷ロマナリア王国、魔王との戦い、そして彼女が背負う“役目”が明かされた時、物語は職場再生劇から世界の運命を問う物語へと反転する。
守るべきは目の前の仲間か、まだ見ぬ誰かか。
救われた日常か、失われた故郷か。
騎士団長に導かれた男は最後に、彼女から学んだ戦い方そのものを剣として誰も見たことのない答えへ挑む。
これは、壊れた職場で始まる出会いが一人の男をリーダーに変え、一人の騎士の忠義を問い直し、やがて世界の在り方そのものを塗り替えていく物語。
熱く、切なく、そして最後に確かな希望が残る、異世界召喚×お仕事×セカイ系ドラマです。