あらすじ
友人服部に招かれた小川雅夫は信州のY温泉に向かうが、その途上の車中で顔色の悪い美青年平圭二郎と乗り合わせる。テオフィル・ゴーティエの怪奇短編小説『死霊の恋』を読む彼は、実際に四年前に自殺した女の霊魂に悩まされていることを小川に話すが、それは陰惨極まりない連続殺人劇の幕開けを告げるものだった‥‥
日本ミステリ界先駆者の一人・浜尾四郎(1896-1935)の残した未完中絶探偵小説作品『平家殺人事件』の続編を書いてみました(これも前に居て、ある不満にゲキドして自主脱会した某所で公開していたものに多少加筆修正したものです)。
古本屋で入手した沖積舎版「浜尾四郎全集2 殺人鬼」、その収録作品の中にこれが。巻末解説を担当された故・大内茂男先生が「この長編を完成させてみようとする奇特な士はいないものか?」などと書かれていて、ネットで調べた限りまだ誰も書き継ぎ公開した人がいないようなので、だったら自分がと(←無謀にして身の程知らず^^;)。
‥‥とはいえ今は令和の世。そんな昔の探偵小説なんて興味ない、浜尾四郎? 誰だそりゃじぇんじぇん知らんもんね(昭和の名喜劇役者古川ロッパの実兄で、江戸川乱歩のBL趣味の師匠の一人なんスが^^;)という人が圧倒的大多数の完全アウェイな時代――なのは承知の上で、PV数その他など細かいことはいつものように全く気にせず(笑)気の向いた人が気の向くまま好きに読んでくれりゃあいい的感覚で、試しに載せてみたいと思います。
・第1話の「プロローグ~冒頭第一章第二節」までは、浜尾四郎の筆によるものです。浜尾の著作権はとうに消滅し、青空文庫作家リストにも入っているくらいですから、小生がここでこんな勝手なことをやってもセーフかと(^^;)
・ただしこの作品はまだ(2026年夏現在)青空未収録のため、その続編もどきをでっちあげる以上話の冒頭部が読めなければ文字通り「話が通らない」ために仕方なく、自分でOCRを活用してデータ化・校正しております。
・浜尾四郎が遺した文章はこの約2万字、400字詰め原稿用紙で約50枚。完成させていればおそらく6~700枚(24~28万字)に達する大長編作品になったと推察されますが、これまで短編掌編モドキしか書き切ったことのない小生が続きをやったら、結果としてその半分以下の字数で終わりました(苦笑)。
・この作品が雑誌連載(→廃刊のため中絶)したのは1934(昭和9)年のことなので、読まれる方もそのおつもりでいて下さい……って、時々妙に時間軸がズレたりしてますけど(笑)。
・この作品は浜尾四郎が生み出した「藤枝真太郎」探偵譚の一作。そのため文中には『殺人鬼』や『鉄鎖殺人事件』等他のシリーズ長編作品関連ネタが頻繁に出てきますが、これらを未読、未知のほぼ全員(!?)の方は何卒御勘弁下さい(2026年夏現在、青空文庫にはこのうち『殺人鬼』しか収録されていません)。
・またこの藤枝探偵譚、ワトスン役のクロニクラー(事件記録者)小川雅夫が毎回事件で出会う自分の娘程も年の離れた二十歳前後の若い美女に無謀にも次々と懸想し暴走行動(!)を起こしまくるも結局は‥‥というのが言わば「お約束」になっており、それがシリーズ通じての重要なウリ要素(笑)でもあるのですが、小生はそういう阿呆者の馬鹿丸出し所業を苦々しくしか思わない醒め切った冷酷無感情人間であるがため、その辺は期待しないで下さい m(_ _)m
・あと話の途中から藤枝の女性探偵助手「峰岸澄江」や「帯広検事」など、藤枝探偵譚の他作品に登場するキャラがしれっとこの作品にも普通に顔を出してきますが、それら元ネタの他長編作品を全然ご存じない方もご容赦ください。
・浜尾四郎の独特な文章模倣については、小生なりに努力はしましたが早々に断念しました(圧倒的文才不足)。
・また探偵小説(「推理小説」ではない!)は好きで色々読んでいても、実際に構想執筆トライしたことなど初めてだった小生ですから、トリックその他にも過度な期待は厳禁です(+_+)
・読めばわかる人にはわかると思いますが、C・K先生、M・I先生の作品影響も多分に濃厚です。
・基本おちゃらけ人間のため、途中ちょくちょく遊んでますww
・何しろ90年前に書かれた作品(の一応模倣)なため、今日の観点から見て不適切な文章描写が含まれます。何卒御留意の程を。また今となっては見慣れない漢字が多数含まれているのも御容赦を。
最後になりましたが偉大なる先人、浜尾四郎先生に感謝と敬意と土下座謝罪をm(_ _)m