あらすじ
とあるルール
現代社会の歪みの縮図であり富裕層が集う南零寺界隈には、金のない市民は足を踏み入れてはならないという暗黙のルールが存在していた。
所轄刑事の千石清十郎は、普段は事勿れ主義を装っているが、実は平安時代から続く牙狼族の生き残りであり、満月の夜には悪人への怒りで餓狼化する本能を秘めている。
ある日、天録町で起きた不可解な車両事故を追う清十郎は、街の支配者である宇多野松金と、その部下で格上の力を持つクマ族の男である深尾の存在に辿り着くが、深尾の圧倒的な怪力を前に初めての敗北を喫してしまう。
コミュニティ
人目を避けて暮らす清十郎は、一族を縛る厳しいしきたりによって、人間との繋がりを何度も壊されてきた過去を持つ。
孤独の中で、清く美しい人間以外は始末するという独自のファシズムが織りなす正義感を育み、同じ血の匂いをさせながら悪事を働く深尾に、逃げずに立ち向かう覚悟を決める。
千石宗家 家頭千石狂四郎
深尾を打ち負かす手立てを求め、清十郎は深い雪に閉ざされた霊山である白夜山にある宗家を訪れる。
そこで彼は、一二を争う手だれであり、自身の許嫁でもある絢音と再会する。
絢音は清十郎の秘めた目的を察し、全力で彼を支えることを誓う。
清十郎は千年以上を生きる宗家の家頭である千石狂四郎にまみえ、身体を巨大化させ底なしの戦闘力を宿す伝説 of 姿であるフェンリルへの覚醒を願い出る。
しきたりを破り、自分の正義のルールを構築するため、清十郎は命がけの決断を下す。
修行の日々
最強の師範である拳骨による過酷極まる地獄の鍛錬が始まる。
満身創痍になりながらも新技の剛拳を編み出した清十郎は、絢音の回復術に支えられながら、自らの内に人間との共存や同族の悪人の打倒を掲げた新時代のルールを構築していく。
狂四郎の企て
修行の末にフェンリルへと覚醒した清十郎だったが、狂四郎の本性が、絶対神を目指し仲間をも捕食するサイコパスであることが発覚する。
狂四郎は格上のクマ族と結託し、大国を巻き込んだ世界戦争を引き起こしていた。
清十郎は絢音や弟の清多、陽炎、猫忍大将の八尾ら仲間たちと結束し、かつて警察で押収した陰陽師の呪符を駆使して、巨悪である狂四郎を完全消滅させる。
狼牙族ミーティング
狂四郎を打倒した清十郎たちは会議を開き、人間との共存を目指す新たなルールを確定させる。
清十郎は強さと器量を備えた絢音を次期家頭へと指名し、狂四郎の孫である彦一が率いる戦隊の夜襲に備えて結束を固める。
狂四郎戦隊全滅作戦
宗家に攻め込んできた彦一の戦隊に対し、清十郎たちは完璧な罠で迎え撃つ。
仲間たちの術で戦隊を次々と即死へ追い込み、フェンリル化した清十郎は新技のロックブレイカーインパクトで彦一を撃破する。
しかし、桁違いの力を持つ怨恨の深尾だけを逃してしまう。
戦い〜月末
深尾はさらなる闇の力を蓄え、清十郎のバディである白河刑事を急襲して呪符を強奪する。
清十郎と絢音は深尾のいる南零寺界隈へと急行する。
激闘の中、白河が猫忍族としての記憶と蒼き炎の力を覚醒させて加勢する。
極限の戦いの中、すべての生命の摂理を感じて宇宙と繋がった清十郎は、白い髪が蒼く光る究極の進化を遂げ、新奥義のロックブレイカー空によって深尾を分子レベルまで消滅させる。
その勢いのまま、黒幕である陰陽師の末裔の宇多野松金をもロックブレイカー空で宇宙へと還し、南零寺界隈に蔓延っていた歪んだルールを完全に解体した。
戦いの後、清十郎は絢音と結婚して慎ましく幸せに暮らし、人間についての実相を若き牙狼たちに教授していく。
そして最後は、人間を最期まで信じ続けたまま、宇宙へと繋がる涅槃の光の中へと溶け込んでいくのだった。