あらすじ

誰かの代わりに作られた少女は、ゼロから自分の名前を選び直す。 旧東京が死都と化し、神奈川全域が魔導科学都市《帝都エデン》へ再編された時代。 女帝ヌルの支配するこの街には、魔導炉、機械人形、結界、ワルキューレ、裏社会、そして人々の記録を喰らう怪異が存在している。 少女型機械人形アリスは、凄腕の魔導士マナに保護されている高位自律人形。 礼儀正しく、静かで、丁寧。 だが、その体内には高密度の魔導回路、戦闘兵装、記録核、そして封印されたもうひとつの人格――零式人格が眠っていた。 帝都を揺るがした大事件の後、アリスは深刻な損傷を負い、記録核に異常を抱える。 社会適応テストとして与えられた仕事は、都外から来た少年を案内する観光ガイド。 それは、ただの職業訓練のはずだった。 しかし、ツインタワーで発生した怪事件をきっかけに、アリスは「名前」と「存在証明」を奪う都市怪異マッドイーター、闇の子を信奉する組織D∴C∴、そして自分の原型とも呼ぶべき空白の記録《ALICE-00》へと近づいていく。 セーフィエルは、なぜアリスを作ったのか。 零式人格は、本当に不具合なのか。 自分の感情は、命令なのか。 それとも、自分自身のものなのか。 「わたくしは、誰かの代わりなのでしょうか」 作られた少女は、与えられた役割を越え、命令ではなく自分の意思で守ることを選ぶ。 これは、誰かの器として生まれた機械人形が、ゼロから自分の名前を定義し直す物語。

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小説を読もう2008/04/10
  • 現在の作品機械人形アリス零式