あらすじ
佐伯フーズグループ創立七十周年記念パーティーの壇上で、御曹司・鷹宮怜央は高らかに婚約破棄を宣言した。
婚約者である佐伯詩織を断罪し、真実の愛に生きると語る怜央。
しかしここは王城の夜会ではなく、現代日本の上場企業グループ創立記念パーティーだった。
会場には役員、主要取引先、取引銀行、報道関係者、広報部、顧問弁護士。
婚約破棄を叫ぶには、あまりにも現代日本すぎる場所である。
しかも怜央が「真実の愛の相手」として指名した秘書課の三浦七海も、そんな話は初耳だった。
婚約者を失った女と、次の婚約者にされかけた女。
本来なら憎み合う役を与えられるはずだった二人は、現代的な手続きと証拠保全のもと、同じ側に立つ。
これは、婚約破棄テンプレを現代日本でやってしまった御曹司が、法務と広報と防犯カメラに包囲される話。