あらすじ

死者の最期の一日を繰り返す《追憶迷宮》。 七つの都市は、そこから採れる《余命灯》によって、暖房、水道、結界、医療を維持していた。 十七歳のトウリは、眠り続ける妹の生命維持費を稼ぐため、最弱職と蔑まれる《代役師》として、高出力迷宮《花嫁の最終日》へ入る。 任されたのは荷運びと死体回収。 怪物となる花嫁を討ち取れば、都市の灯は守られる――はずだった。 だが、討伐対象の花嫁は、燃え落ちる梁から子供たちを守っていた。 そして配役表に存在しない少女セナは、トウリへ告げる。 「私、この街で百三十七回死んだの」 《代役師》は、死者が果たせなかった役を引き受け、その人生の続きを演じる職業。 死者の役へ入ることで、改竄された記録の奥にある真相へ近づける。迷宮を終わらせれば、死者が残した手業を一つ継承できる。 しかし、迷宮を終わらせるほど、都市の暖房も、水も、医療も止まっていく。 死者を救うことは、生者から明日を奪うことだった。 これは、他人の役ばかり背負ってきた少年と、役がなければ存在できない少女が、自分自身の明日を選ぶ物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/26
  • 現在の作品最弱職《代役師》、百三十七回死んだ少女を迷宮から連れ出す ~死者を救うほど都市の灯が消えるので、世界の敵になりました~