あらすじ

誰かの役に立ちたかった。 ただ、それだけだった。 うまくいかなくても、迷惑をかけても、失敗しても。 目の前で困っている人を見ると、どうしても放っておけなかった。 そして――死んだ。 気がつくと、見知らぬ異世界のベッドの上にいた。 言葉も違う。 地図もない。 帰る方法もわからない。 それでも彼女は、生きるために歩き出す。 そんな彼女には、一つだけ不思議な力があった。 誰かに触れると、その人が抱える悲しみや恐怖、孤独や後悔が流れ込んでくるのだ。 理由はわからない。 止め方もわからない。 ただ痛い。 それでも――。 目の前で誰かが苦しんでいると、日向心春は足を止められなかった。 失敗する。 誤解する。 空回りする。 それでも何度でも手を伸ばしてしまう。 勇者という言葉すら存在しない世界で。 誰かの痛みを見るたびに傷つき、それでも手を伸ばし続けた少女は――やがて、誰よりも勇者らしい生き方をしていく。 これは、世界の痛みを抱きしめようとした、一人の少女の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/26
  • 現在の作品勇者と呼ばれなかった彼女は、世界の痛みを抱きしめる