あらすじ
彼を救うため、私は午前零時に時を巻き戻す――はずだった。
目の前で最愛の恋人・春馬を交通事故で失った結衣。絶望の中、午前零時ちょうどに彼の冷たい唇にキスをした瞬間、世界は光に包まれ、事故が起きる前の朝へと時間が巻き戻った。
自分が「時を巻き戻す力」を手に入れたと確信した結衣は、彼に次々と襲いかかる不条理な「死の運命」を回避するため、タイムリープを繰り返して奔走する。
しかし、必死の救出劇の中で暴かれたのは、あまりにも残酷で切ない究極の真実だった。
「結衣が時間を巻き戻しているんじゃない。俺が押し付けたんだ」
実は、本来死ぬ運命にあったのは結衣の方だった。春馬は彼女を救うため、すでに何千回も時を巻き戻し、自らの魂と肉体を限界まで削りながら、彼女の「死の因果律」と「ループの力」を肩代わりして引き受けていたのだ。
世界のシステムによる凄まじい修正力を受け、存在そのものが消滅しようとする春馬。
「もう休ませてくれ」と笑う彼を救うため、結衣は世界を騙す最後のタイムリープに挑む。
「一人で背負わせない。あなたの運命、半分私にちょうだい」