あらすじ
「あなたにはお似合いの席よ。だって、誰からも必要とされていないんですもの」――婚約者に裏切られ、ライバルにプリマドンナの座を奪われ、呪われた『幽霊席』への招待状を突きつけられた令嬢・白鷺詩乃。だが彼女は、微笑んだままそのチケットを受け取った。なぜなら――その席に住む幽霊こそ、幼き日に出会った彼女の歌の師匠であり、そしてこのパリ・オペラ座の真の所有者は、他でもない詩乃自身だったからだ。49回の裏切りは許した。けれど50回目は、許さない。百年の時を超えた絆と、隠された真実。銀の仮面の美しき幽霊と共に、令嬢の華麗なる逆襲が今、幕を開ける。呪いの席は祝福の席へ。奪われた舞台は、必ず取り戻す――私の歌声と共に。