あらすじ
「聖女は清貧であるべきです」
そう言われて、リーゼに与えられたのは
無給・睡眠不足・薄いスープ・終わらない祈り。
その裏で、神殿は信徒の寄進をこっそり私腹に。
歴代の聖女たちは、若くして使い潰され、墓標になっていた。
――おかしい。これは、ぜんぶおかしい。
リーゼは気づく。
「聖女を辞めてはいけない」なんて、どこにも書かれていないことに。
帰る場所のない仲間には「なら私の村に来て」。
皮肉屋の最年長も、孤立した少年聖女も巻き込んで。
一人で戦わない。仲間を増やして、全員で勝つ。
そして決行の夜明け前。
聖女たちは荷物を背負い、いっせいに王都を去った。
結界が落ちる。浄化が止まる。治癒が消える。
神殿は、たった三日で崩れ落ちた――。
これは、使い潰されることをやめた少女たちが、
「祈れ」ではなく「祈りを選ぶ自由」を手にするまでの物語。
我慢は、もう終わり。全員で、帰ります。