あらすじ
魔力測定値「0」。剣の才能「皆無」。
稀代の魔導名門・アークライト公爵家に生まれながら、一切の才能を持たず、十年間も部屋に引きこもっていた少年・アルト。彼はある日、実家から「我が家の恥晒し」として、魔物が跋扈する最果ての地へ追放されてしまう。
しかし、実家の面々は知らなかった。アルトの魔力が0だったのは、彼の持つ固有スキル【無還(イレイザー)】が、自身の周囲にある「魔力そのもの」を自動で概念消滅させていたからだということを。
魔導王の禁忌魔法も、邪神の呪いも、アルトが「邪魔だな」と認識すれば、ただの『空気の揺れ』に変わる。つまり彼は、魔法至上主義のこの世界において、あらゆる神秘を無力化する「最強の天敵」だったのだ。
当の本人はそんな自覚もなく、「やっと引きこもれる!」と最果ての地で念願の家庭菜園をスタート。しかし、彼がただの『草むしり』や『害虫駆除』の感覚で世界の危機を消滅させていくせいで、彼に命を救われた伝説の聖女、最強の竜種、帝国皇女たちが次々と勘違いを起こし始める。
「これほどの脅威を『あくび混じり』で片付けるとは……一体何者なのだ……!」
追放した実家がアルトを連れ戻そうと軍を向ける頃には、すでに彼の庭は「世界で最も侵してはならない神聖不可侵領域」と化していた――。
無自覚に世界を調停する少年の、最強のんびりファンタジー、開幕!