あらすじ
二〇XX年、奈良県の古墳から一冊の古文書が発見された。
発見者である考古学者・前野拓真は、その解読を進めるうちに戦慄する。そこに記されていたのは、私たちが知る『古事記』『日本書紀』とはまったく異なる、日本誕生の真実だった。
天地開闢より現れし神々。 天を支配する高天原。 地上に生きる人々。 そして、神に抗う英雄たち。
神々は慈悲深い創造主ではなかった。人々を守護する存在でもなかった。彼らは絶対的な力を持つ支配者であり、人類はその庇護と恐怖の下で生きる存在に過ぎなかったのである。
やがて歴史は大きく動き出す。
神の支配を受け入れる者。 神に従いながら生きる者。 そして、神そのものを滅ぼそうとする者たち。
これは後に「神殺し戦記」と呼ばれることになる神代最大の戦争をはじめ、初代倭王の誕生、失われた英雄たちの戦い、そして日本という国が生まれるまでの数千年を記した壮大な年代記である。
考古学者・前野と神崎が追う古代史の謎と、古文書に記された神話の真実が交錯するとき、封印された歴史の扉が開かれる。
これは神話ではない。
敗者たちによって隠された、もう一つの日本史である。