あらすじ
「今宵この場をもって、マリアージュ・フォン・クレセントとの婚約を破棄する」——王太子アレクシスから告げられた婚約破棄。五年間、理不尽な扱いに耐え、政務を陰で支え続けてきたマリアージュは、しかし涙も見せずに微笑んだ。なぜなら、この日を三年前から待っていたから。義妹ペルラの策略、殿下の愚かさ、四十九回の屈辱——その全てに耐えた五十回目の夜、彼女はついに自由を手にする。だがその瞬間、大広間の扉が開かれた。現れたのは漆黒の髪と紺碧の瞳を持つ青年。滅んだはずの隣国ヴェルディアの第一王子リオネル。彼は告げる。「お迎えに参りました、我が国の失われた姫君」と。母から受け継いだ真珠の首飾りに隠された真実。二十年前に交わした幼い約束。マリアージュの本当の身分とは? 婚約破棄から始まる、真実の愛と復讐の物語。踏みにじられた五年間の代償は、必ず払わせますわ。