あらすじ
旅立ちの日から十年を経て、苦悩の末にようやく魔王を倒した勇者たる俺は神から褒美を授かる。
これは、その報酬を元手に俺が自由気ままな隠居生活を送り、最後にいろいろな人に惜しまれながら安らかな死を迎える、そんな幸せな物語―――
であってほしかったんだけど、そんなに都合よくも行かないみたいで。貰った報酬は全く満足いかない代物だし、長旅のせいで金が尽きるし。
一番問題なのが、そう。
どうやら俺の名がこの世界から消されてしまったらしい、ということだ。
であるからして、改めてあらすじを語るとすれば、こうだろう。
『これは、世界から名を消された勇者たる俺が、奪われた名誉を取り戻すために世界を駆け巡る、そんな物語である』