あらすじ
作品紹介。
金城武道(かねしろ・たけみち)は、東京総合スポーツ芸術大学スポーツ科学部に通う一年生。
裕福な家庭に生まれ、頭脳明晰、容姿端麗、運動能力も高い――周囲から見れば非の打ち所がない青年だったが、本人が望むものはただ一つ。
平穏な大学生活。
騒がしい幼なじみ、山本健司と高橋蓮に振り回されながらも、武道は静かな日常を守ろうとしていた。
そんな入学初日。
彼は芸術学部で一人の少女を見かける。
鈴木澪(すずき・みお)。
明るい笑顔が印象的な、演技とポップダンスを学ぶ少女。
美しいハニーブラウンの髪、大きく感情豊かな瞳、華やかな存在感――誰もが目を奪われるような彼女に、武道は人生で初めて一目惚れをする。
だが、武道は知らなかった。
澪の人生が、決して華やかなだけのものではないことを。
中流家庭で育ち、奨学金と努力で大学へ進学した澪。
彼女の部屋はいつも散らかっていて、課題、ダンス練習、アルバイト、将来への不安で毎日が限界だった。
そして、運命の日が訪れた。
午前5時1分、
二人の人生は文字通り入れ替わった。
目を覚ますと、タケミチは鈴木ミオになっていた。
ミオはタケミチになっていた。
スポーツ科学部のエリート男子学生と、夢を追う芸術学部の女子学生。
全く異なる世界に生きる二人は、大学生活を続け、秘密を守り抜くために、互いになりすまして過ごすことになる。
だが、入れ替わりは単に「体」だけにとどまらなかった。
互いの家族。
互いの友人。
互いの悩み。
互いの孤独。
そして、誰にも見せてこなかった「本当の自分」。
互いの人生を生きる中で、二人は次第に理解し合っていく。
それまで知らなかった相手の一面や、
心の奥底に秘めていた想いを。
これは、
平穏な人生を望んでいた青年と、
夢を懸命に追いかける少女の物語――
青春の4年間と、誰にも明かせなかった秘密をめぐる物語だ。
愛を分かち合う前に秘密を共有することになった二人の、その結末とは。