あらすじ
社会に出て数年、どこか燻ったような「空っぽ」な日々を送る青年・真二。
ある休日、美術館で古い戦人の道具を目にした彼は、覚えないはずの「左脇腹の古傷」に奇妙な疼きを覚える。導かれるように足を運んだ山の上の遊園地『転輪園』。しかし突然、園内のロボットやアトラクションが異常な速度で暴走を始め、園全体が街を置き去りにして空へと浮上し始めてしまう。
一方、地上。家庭の事情から、13歳にしてすべてを一人で決め、抱え込んできた少女・まひる。
いつも通りの夕暮れ、彼女の前に現れたのは、街を侵食していく不気味な「紫の霧」と、それに伴い異形へと「変えられていく」大人たちだった。絶望的な状況の中、まひるの前に冷たい声で喋る謎の浮遊球体が現れ、彼女に三つの光——「花、蛇、風」の選択を迫る。
空へと浮上していく遊園地と、紫の霧に沈みゆく街。
遠く離れた二つの場所で巻き起こる異変と、頭の奥に響く奇妙な回転音。
過去の古傷と胸の奥の熱に突き動かされるように、二人は世界が変貌していく渦中へと巻き込まれていく。