あらすじ
地底の世界には、宝石の姿をした虫達が住んでいる。その世界で生れた王女は石ではなく人間の姿をしていた。旭影と名付けられた乙女はやがて彼女にしか出来ない役目を自ら負うと決意した。其れは、王国への侵入者達を殺めること。虫達は争う術を知らないが、人の身を持つ旭影は生まれつき知っていた為である。それでも王国の者達は誰ひとり旭影を拒む者は無く、むしろ悲壮の決意をした王女をより一層慈しむようになった。
地底世界へ墮ちて来るのはいずれも地上世界での罪人ばかりである為、旭影の心には彼等彼女等を処分する事に何の抵抗も罪悪感も持たなかったが、或日、殺し屋の青年が国に落下して来たのをきっかけに、彼女と王国の物語が閉ざされていた頁を開き始める。