あらすじ
人が誰かを「無関心の連鎖」で見捨てた時、何が残るのか。
心理音響学者・三上直哉は、
死の直前にだけ現れる謎の低周波
「18.3Hz」を追っていた。
それは耳では聞こえない。
だが人の心を揺らし、
不安と恐怖を呼び起こし、
時に死さえ招く。
ある夜、死者が出たアパートで録音された波形から、
三上は奇妙な言葉を発見する。
「見てたよな」
「知ってたよな」
「何もしなかった」
調査の先にいたのは、
数年前に自殺した青年・新名修平。
助けを求めていたはずの彼を、
町の人々は少しずつ見捨てていた。
聞こえなかったふり
見えなかったふり
関係ないふり
そして今、
その罪悪感だけが18.3Hzの振動となり、
町中に広がり始める。
これは怪異の物語ではない。
人が誰かを見捨てた時、
何が残るのかという物語だ。