あらすじ

誰も死ななかった。 だから、誰も俺を評価しなかった。 「攻撃魔法も使えない魔術師なんて足手まといだ」 そう言われ、冒険者パーティー《双星の剣》を追放された魔術師アダール。 だが彼には、誰も理解できない才能があった。 敵の動きを読み、選択肢を奪い、味方を絶対に死なせない。 派手な火炎魔法も雷撃もない。 泥を作り、霧を流し、地形を少し変えるだけ。 それだけで敵は自分から不利な道を選び、味方は傷一つ負わずに勝利していた。 三年間、パーティーの死者はゼロ。 しかし仲間たちは、その価値に最後まで気付かなかった。 街を去ろうとした彼の前に現れたのは、天才薬師ヴィオラ。 「あなたは無能なんかじゃありません」 初めて自分の仕事を理解してくれた彼女とともに、アダールは新たな一歩を踏み出す。 目指すのは英雄ではない。 冒険者パーティー、商会、領地、そして国家にまで「誰も死なない仕組み」を売る専門家集団だ。 戦わないから儲かる。 事故が起きないから信用される。 死者が出ないから、また依頼が来る。 評価されなかった皮肉屋の魔術師と、患者を減らしたい変わり者の薬師。 そんな二人が出会ったとき、常識だけを信じる者たちは、自分たちが何を失ったのかを少しずつ思い知っていく。 これは、敵を倒す英雄の物語ではない。 英雄が最後まで生きて帰れる戦場を作り続けた、一人の青年と一人の少女が、世界を書き換えていく物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/24
  • 現在の作品追放された魔術師が美少女薬師と始める、誰も死なせない冒険譚 〜三年間死者ゼロだったのに、無能扱いで追放されました〜