あらすじ
王宮調合室で魔力活性薬を作る調合師のセリアは、婚約者である宮廷魔術師のルパートから「無能で非効率」とクビを宣告される。彼の隣には、魔力量の多い新任の聖女候補・エヴェリンがいた。「お前の代わりなど、いくらでもいる」。その言葉を受け、セリアは静かに調合室と婚約関係を去る。
しかし翌日、エヴェリンがどれほどレシピ通りに強い魔力を注ぎ込んでも、完成した薬はすべて黒く濁った「泥水」になってしまい——!?
ただの「時間の無駄」だと思われていた、セリアの攪拌作業。そこには、魔術師たちには見えなかった高度な調合技術が隠されていた。
見下されていた調合師の少女が、自分の仕事と本当に大切な居場所を見つけるまでの、静かな逆転劇。