あらすじ
婚約破棄を告げられ、「悪役令嬢」として追放されたシャルロッテ。
けれど彼女は、泣かなかった。
なぜなら――王国中の貴族の縁談を、その婚姻契約の一文一文まで取り仕切っていたのは、彼女だったから。
「あなたの婚約、第七条をお忘れですわね? 破棄を申し出たのは、そちら。違約金は、どちらが払いますの?」
辺境の町で縁談仲介所「ミルテ館」を開いた彼女は、剣でも魔法でもなく“契約”で、不幸な縁談を次々ひっくり返していく。
娘を金で売る家、縁談市場を牛耳るギルドの女王、そして――人の縁を「配り物」と嘲笑う、宮廷の黒幕。
支配はしない。命令もしない。
ただ、より良い縁を、市場に並べるだけ。
これは、断罪された令嬢が、婚姻契約のたった一文で、運命を静かにひっくり返す物語。