あらすじ

ある朝、刑事・黒崎蓮は目を覚ますと違和感を覚える。 昨日は月曜日だったはずなのに、今日は水曜日になっていた。 火曜日が存在しない。 しかし世界中の誰もそのことを不思議に思っていない。 歴史からも記録からも、火曜日は最初から無かったことになっていた。 混乱する黒崎の前に現れた謎の少女・ユイ。 彼女だけが消えた火曜日を覚えていた。 ユイに導かれた黒崎は、やがて「遺失時界」と呼ばれる場所へ辿り着く。 そこは世界から消えた時間が流れ着く場所だった。 忘れられた誕生日。 消えた夏休み。 存在しなかった戦争。 失われた一秒。 そして、その時間の中に取り残された人々。 調査を進める中で黒崎は知る。 世界から時間が消えているのは事故ではない。 時間自身が、自らを消そうとしているのだと。 時間は宇宙誕生以前から存在する生命体だった。 長い年月を人類と共に歩んできたその存在は、ある日、人類に深く失望し、自らの命を絶つことを決意していた。 時間が死ねば、過去も未来も消滅する。 世界は永遠に停止する。 黒崎たちは時間の自殺を止めるため奔走するが、その過程で少女ユイの正体が明らかになる。 彼女は人間ではなかった。 時間が最初に生み出した存在。 "時間の娘"だった。 やがて世界中で時間の消失が加速する。 一週間が消える。 季節が消える。 未来が消える。 人類は選択を迫られる。 時間を救うのか。 時間を終わらせるのか。 それとも――。 これは、 忘れられた時間たちの物語。 そして、 時間から人類へ送られた、最後の遺書の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/06/24
  • 現在の作品時間の遺書