あらすじ
星屑オペラッタ
~若さを手にしたバケモノとガラクタ頭の物語~
自サイトにてエピローグまで完結しました。
こちらへは1章書き直しのみ掲載です。
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ソフィレーナ・ド・ダリルは、女神の血を引くとされる皇家の落ちこぼれだった。
完璧な血統の中でただ一人、どこか歪な容姿と、忘れることのない記憶を持って生まれた彼女は、家でも学校でも“厄介者”として扱われてきた。
それでも彼女には、救いがあった。
——名前を、ほめてくれた人。
十九歳になったソフィレーナは、孤島の国立図書館へと送られる。
そこは学者たちが集い、世界から少しだけ切り離された巨大な塔だった。
そこで彼女は出会う。
「ソフィー……いい名前だね。哲学みたいだ」
そう言って彼女の名を褒めたのは、黒いコートを引きずる少年だった。
国で最も異質な存在、“賢者”ケルッツア・ド・ディス・ファーン。
その瞬間から、ソフィレーナの世界は少しずつ変わり始める。
ただ名前を呼ばれるだけで、息が詰まるほど嬉しい。
ただ隣にいるだけで、胸の奥が落ち着かない。
——これは恋なのだと、彼女はまだ知らない。
だが彼の優しさは、時にあまりにも正確で、
時にあまりにも“人間らしくない”。
距離は近いのに、どこか噛み合わない。
守られているはずなのに、なぜか逃げ場がない。
それでもソフィレーナは、彼に救われてしまう。
これは、ひとりの姫と賢者の、静かで歪な恋の物語。
優しさが積み重なるほどに、世界の形が少しずつ変わっていく。