あらすじ

慶長九年、京都伏見。 死の床にあった黒田如水は、祈祷文とロザリオを胸に置き、静かに最期を迎えた。 有岡の牢。 秀吉の天下。 関ヶ原の九州。 そして、届かなかった天下。 すべてを見届けた老軍師の胸に、ひとつだけ消えぬ思いがあった。 まだだ。 わしは、まだ一度も天下を盗っておらぬ。 次に目を開けた時、如水は若き日の黒田官兵衛に戻っていた。 まだ小寺家に仕える身。 まだ有岡の牢には入っていない。 まだ秀吉にも、信長にも、家康にも、運命を握られていない。 だが中身は、裏切りと幽閉と天下の行方を知り尽くした、壊れた如水のままだった。 小寺は器にあらず。 信長は火。 秀吉は飢えた猿。 家康は沼。 毛利は網。 ならば、わしは闇になる。 二度目の官兵衛は、もう誰の軍師にもならない。 主家を救うふりをして小寺を喰らい、播磨を握り、信長も秀吉も家康も届かぬ場所から、今度こそ天下を盗る。 これは、壊れた軍師が若き日に戻り、誰よりも早く天下へ手を伸ばす物語。

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小説を読もう2026/06/24
  • 現在の作品『如水逆行~壊れた軍師・官兵衛、今度こそ天下を盗る~』