あらすじ
魔王討伐に惨敗した。……いや、あんなポンコツパーティで勝てるわけないだろ!
実家が商店街の精肉店だった転生勇者の俺(戦闘未経験)は、優秀だけど戦場で狂戦士化する聖女、怪力なだけで剣が当たらない騎士団長の息子、魔法は天才的だけど明後日の方向にぶっ放す王子、すぐ逆上して猪突猛進する隣国の王女という「才能の渋滞」パーティを率いて魔王に挑むも、当然のごとく命からがら大惨敗。
涙の解散を経て無職になった俺は、実家の跡を継ぎ『魔物専門の精肉店』を開業した。
――そこから俺の人生が狂い出す。
転生特典の「無限浄化魔法」で魔物の瘴気を極上カットしたら、肉が美味すぎて滋養強壮に効くと街中で大繁盛! しかも、味見(毒見)で魔物の肉を食べまくっていたら、いつの間にかレベルが『999』にカンスト。自分でも気づかないうちに世界最強のSSSランク解体聖勇者になっていた。
元婚約者の美人王女(結婚の約束は国に白紙撤回された)がなぜか毎日店に通い詰めて甲斐甲斐しくコロッケ作りを手伝ってくれる中、大好物の「ドラゴン肉」の予約が入る。仕入れついでにサクッとドラゴンを狩る俺。
そんなある日、必死に修行して(まともになって)帰ってきた元仲間たちと国から、再び魔王討伐の依頼が。
「今の俺たちなら勝てる!」と意気揚々と魔王城へ乗り込み、レベル999の俺が魔王と対峙するが――そこにいたのは、角の生えたいたいけな美少女魔王だった!?
しかも、俺が仕入れたドラゴンは、彼女が幼い頃から育てたペットだったらしく「自分も食べるんか野蛮人ーー!!」と大号泣されてしまい……!?
惨敗した元勇者が、実家の包丁一本で世界の頂点に立ち、人類と魔族を胃袋で繋ぐ、最強のお肉屋さんファンタジー、ここに開店!
※なお、一番美味い食材は魔王の模様(※ただし食べません、絶対に)。
カイト(主人公)
前世/背景: 地球の商店街にある精肉店の二代目。戦闘経験ゼロで勇者として召喚されたため当初は未熟だった。
能力/スキル: 【無限浄化(アンリミテッド・ピュリファイ)】
魔物の凶悪な瘴気を完全に消し去り、最高級の熟成肉へと変える特殊スキル。
魔物の肉(浄化済)を試食し続けた結果、経験値がバグりレベル999に到達。あらゆる魔物を一撃で解体できる身体能力を持つが、本人は「お肉屋さん」として包丁を振るっているだけだと思っている。
エレノア(元婚約者 / 第一王女)
特徴: 絶世の美女。魔王討伐の失敗により国からカイトとの婚約を強制解消されたが、本人はカイトにベタ惚れ。
現状: 毎日のように精肉店へ通い、エプロン姿で甲斐甲斐しく「特製魔物コロッケ」の仕込みを手伝っている。王族のプライドを捨てて健気に尽くす姿が街でも評判。
元パーティの仲間たち(修行を経て超強化&やや改善)
マリア(聖女): 回復の天才。以前は恐怖で理性を失っていたが、修行により「恐怖を怒りに変換して敵を殴り倒す」武闘派聖女へと進化。
ラインハルト(騎士団長の息子): 怪力無双。不器用さを補うため、剣を振るのをやめて「超巨大な鉄塊」で面攻撃するスタイルを確立。
ルシウス(第三王子): 魔法の天才。命中率の低さを「広範囲極大消滅魔法」でカバー。どこに撃っても必ず巻き込む広域殲滅型へ。
シア(隣国の王女): 男勝りの剣士。逆上癖は治らないが、カイトへの申し訳なさから「猪突猛進の速度」を極限まで高め、超高速の突撃隊長に。
魔王(サクラ)
特徴: 頭に小さな角が生えた、見た目は10歳前後のいたいけな美少女。
現状: 威厳を保とうとしているが、カイトにペット(ドラゴン)を食材にされたショックで大号泣。本質は素直で美味しいものに目がない。