あらすじ
この世界の召喚魔法は、システムだった。
かつて平凡な会社員だった生麦成美は、通勤電車で圧死しかけたその瞬間、異世界に召喚された。
異世界に召喚された元会社員が、やがて賢者ライリーアと呼ばれる物語。
召喚プロジェクトは優秀なメンバーたちが、炎上寸前で踏みとどまらせているデスマーチ案件だった。
◇◇◇
召喚の代償として血を流しながらも耐える第二王子、リュート・レオンハルト
リュートの婚約者であり、宮廷魔術師も務める公爵令嬢、エミリア(愛称はエーメル)・フォン・グリュンハルト
リュートの忠臣であり、主君を影に日向に支える護衛騎士、ラルド・シュミット
◇◇◇
予算不足には私財をぶち込み、人手不足にはより処理効率を上げて対応する。
優秀な人だからこその大炎上一歩手前の空気に、成美のPM(プロマネ)魂が黙っていられなくなる。
「…今のままでは誰か一人でも欠ければ、半年を待たずに破綻します」
「殿下一人に負荷が集中している現状の是正のため、人、物、金を増やしていただきたいです」
血を流し痛みに耐えながらも召喚を続ける第二王子リュート。
婚約者も護衛騎士も彼を守るためなら、自らの身を投げ出す覚悟があった。
「あなたが死ぬならわたくしも死にます」
「頼らん主だから頼られんのだ」
「親父からも死んでも守れと言われています」
リュートは自分の事はともかく、周囲には負担をかけたくないという。
そんな生き方をするリュートに、どうしても周囲は過保護にならざるを得ない。
「それが設計ミスです!」
ライリーアは人間関係の問題までも、課題として処理しようとする。
はたして、ライリーアはこのプロジェクトの抱える課題を根本解決できるのか。