あらすじ
地元のコンビニで夜勤バイトを続ける、アラサーの「私」。変化のない退屈な日々の中で、彼女には密かな、そして深い「沼」があった。
それは、毎晩日付が変わる頃にやってくる若い男性客。いつも少し大きめのスウェットを着て、今にも泣きじゃくりそうな、潤んだ瞳でカフェオレを買っていく彼。
その傷ついたような瞳を見るたび、「私」の心には「守りたい」という庇護欲と、「もっと揺さぶりたい」という歪んだ愛着が混ざり合っていく。言葉を交わすのはレジ越しのわずかな時間だけ。少しずつ距離を縮めようと、私は彼が買う缶コーヒーに小さな仕掛けを始めるが――。