あらすじ
伯爵令嬢クラリスは、侯爵家嫡男アレクシスの婚約者になってからというもの、彼のために努力を重ねてきた。
社交界での根回しも、帳簿の整理も、取引先との交渉も。
表に立つアレクシスの陰で、常にクラリスは彼を支え続けていた。
けれど、なにかある度にアレクシスはクラリスよりも、可愛らしい遠縁の男爵令嬢ミリアを優先する。
クラリスの献身は、彼女が勝手にやっているだけだと、まともに見ようとしない。
婚約者として、黙って耐えていたクラリスだったが、そんな彼女にアレクシスは悪びれもせず言った。
「君の代わりはいくらでもいる」
その瞬間、クラリスは静かに彼を見限る。
――それならもう、彼を支える必要はない。
クラリスの支えを失ったことで、アレクシスの立場は徐々に落ち込んでいく。
そして彼は思い知る。
自分が誰に支えられて、立てていたのかを。