あらすじ
現代のとある地方都市。
コンビニもWi-Fiもある、ごく普通の世界――だがそこには、伝説があった。
「八人の禿が揃うとき、真の“輝き”が生まれる」
里美タケルは、ある日、鏡の前で自らの“後退”に絶望する。
静かに、しかし確実に侵略されていく生え際――その時、彼のもとに差出人不明の手紙が届く。
「汝、選ばれし“禿”なり。八禿を集めよ。さすれば救われん」
困惑する間もなく、謎の電話がかかってきて「狩りが始まる前に来い」と告げられるタケル。
半ばヤケで向かった公園で、彼は一人の男と出会う。
完璧なスキンヘッドを誇る男――犬塚シン。
彼は語る。自分は「失われし毛根の意志」を継ぐ者、“八禿”の一人であると。
彼らの前に立ちはだかる敵がいることも告げられる。
そうしてタケルは、抗えぬ運命を受け入れる。
残る六人の禿を集め、八禿を完成させるために――
これは――
毛根を失いし者たちが、その運命に抗い、そして受け入れ、
無駄に輝きながら世界を揺るがす(かもしれない)物語である。