あらすじ
県職員として採用された坂口拓海は、新人主事として障害児入所施設・あおば学園の「ひまわり寮」には配属される。
そこには、言葉をほとんど話せない入所者たち、慢性的な人手不足、職員たちの対立、そして長年当たり前のように続けられてきた居室施錠や身体拘束があった。
「守るためには仕方がない」
そう教えられ、そう信じていた拓海。
しかし、事故、虐待、外部専門員の介入、そして社会を震撼させた障害者施設殺傷事件を通じて、彼は気づいていく。
自分もまた、善意のまま誰かを傷つける加害者になり得るのだと。
これは、誰かを救う英雄の物語ではない。
迷い、傷つき、後悔しながら、それでも人と向き合い続けた新人主事と、ひまわり寮で暮らす人々の3年間の記録。