あらすじ
この学校には七不思議がある。
未来を映す鏡。
朝に戻る階段。
五時五十五分で止まる音楽室。
消える卒業写真。
もう一つの人生を思い出す保健室。
願いを叶える七月七日の屋上。
そして、卒業式に消える人物。
入学式の日、佐倉悠真はそれをただの学校怪談だと思っていた。
けれど放課後、旧校舎の美術室で、悠真は古い鏡の中にだけ映る泣き顔を見てしまう。
現実では泣いていないはずの女子生徒。
鏡の中だけで響く、まだ起きていない後悔。
そして、初対面のはずなのに悠真のことを知っている少女、雨宮紬。
この学校の七不思議は、幽霊でも呪いでもない。
誰かがやり直した時間の傷跡だった。