あらすじ
救急車が足りない時代。
命を選ぶのは、医師だった。
高齢化率40%を超えた日本。 救急車の出動件数は過去10年で250%に達し、医療も消防も限界を迎えていた。
政府が打ち出した前代未聞の国家プロジェクト―― それは、消防指令センターに救急医を配置し、「救急か、非救急か」を電話で判断する制度。
その実証実験の担当に選ばれたのは、救命救急医・江山。
しかし彼には忘れられない過去があった。
幼い頃、兄はひき逃げ事故に遭い、救急車の到着が遅れたことで命を落とした。 「もし、あの時救急車がもっと早く来ていれば――」
命を救うための制度は、 誰かの命を切り捨てる制度になってしまうのか。
理想と現実。 政治と医療。 消防と病院。
一人の救急医が、日本の未来を懸けた制度に挑む。