あらすじ
すべてを失った少年がいた。
灰色の髪を持つ少年、ミナト。
彼は“何もかも”を奪われた。
家族を。
居場所を。
そして、人としての時間さえも。
炎に包まれた村。
崩れ落ちる家の中で、母は最後に彼に告げた。
「生きなさい。そして、すべてを取り戻しなさい」
その言葉を最後に、彼はすべてを失った。
父は目の前で倒れ、母は炎の中へ消えた。
弟は叫びながら連れ去られ、助けることすらできなかった。
ただ一つ残ったのは――燃える世界と、復讐という名の呪いだけ。
そして彼は叫んだ。
「絶対に殺してやる……!」
その声は夜を裂き、世界に刻まれた。
――そして次の瞬間。
彼は“死んだ”。
はずだった。
だが、目を開けたとき。
そこにあったのは地獄ではなく――新しい世界。
小さな体。
知らない村。
知らない両親。
そして与えられた名前は「オリオン」。
かつてすべてを失った少年は、
今度は何も知らない“子供”として再び生まれ落ちた。
だが彼の中には、確かに残っている。
炎の記憶。
失った家族。
そして、消えることのない復讐心。
――これは、
すべてを失った少年が“二度目の人生”で、
世界そのものを相手に牙を剥く物語。