あらすじ
近未来。
IT企業ネクストアーカイブ社は、革新的なサービス「未来人格アーカイブ」を発表した。
利用者のSNS、音声、動画、検索履歴を学習し、十年後、二十年後、そして人生の最終段階に至った“未来の人格”を再現するAI。
人々は未来の自分と対話し、人生相談を行い、サービスは爆発的な人気を得る。
しかし、ある利用者がサポート窓口へ一本の苦情を送った。
『未来人格が私の死亡日時を告げました』
それは単なる悪質なバグ報告のはずだった。
三日後、その利用者は死亡した。
監査部の佐伯慎一は調査を開始する。
消されたログ。
隠蔽される報告書。
存在しないはずの研究データ。
そして未来人格たちが繰り返す謎の警告。
『サービスを停止してください』
『私たちを作らないでください』
未来人格は未来を予測しているのか。
それとも未来そのものなのか。
これは、人類が自らの未来と対話した結果、決して知ってはならない真実へ辿り着く記録である。