あらすじ

俺はアルノー。三十五歳のD級冒険者で、少しばかり珍しいことに異世界転生者でもある。 もっとも、転生したのは三十五年も前の話だ。今では前世の記憶も人生の一部になっていて、特別なものだとは思っていない。 朝起きて飯を作り、依頼を受けて魔物を倒し、報酬で酒を飲む。そんな毎日を気ままに過ごしている。 冒険者としては下から数えた方が早いD級だが、別に不満はない。高ランクになれば危険な依頼も増えるし、有名になれば面倒事も増える。俺はほどほどに稼いで、ほどほどに働き、のんびり暮らせればそれで十分だ。 幸い、この街には馴染みの酒場もあるし、顔見知りの冒険者や商人もいる。派手な冒険譚とは無縁だが、こういう暮らしも悪くない。 もちろん、冒険者をやっていれば毎日が平和というわけではない。 ゴブリン討伐に素材採取、時には少し厄介な魔物退治。思いがけない出会いや、厄介な騒動に巻き込まれることだってある。 それでも俺は今日も依頼を受け、剣を手に取り、いつも通りの日常を送っている。 でも……俺には人には話していない秘密がある。 だが、その秘密を使って英雄になる気も、大金持ちになる気もない。 ただ穏やかに暮らしたいだけ。しかし人生というのは、案外こちらの都合を聞いてくれないらしい。 これは、異世界に転生して三十五年。大成することもなく、没落することもなく、その日暮らしを続ける俺、D級冒険者アルノーが、仲間と出会い、ときに事件に巻き込まれながら、自分らしい生き方を探していく物語。 特別じゃない毎日だからこそ面白い。そんな冒険者の日常を、少しだけ覗いてみないだろうか。

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小説を読もう2026/06/22
  • 現在の作品転生して35年、その日暮らしのD級冒険者やってます。