あらすじ

「クリーチャーに負けそうな時、あまねの軍人をご利用ください。
アナタたちに変わり彼らが、勝利のために戦います」

破天荒なコォラと、冷静で苦労人のフェヴァ。
あまねの軍人である彼らは国外にレンタルされ、クリーチャーを制圧する――ついでに現場をかき乱すのが日常だ。
斬っても切れない二人の絆は、互いを守りつつ夫婦漫才のように容赦ないツッコミの日々であった。


遍七刻(あまねななこく)。
七つの諸島から成るが、一つの国である。
独特の文化・軍事政治を行い、外部との接触を最小限にした鎖国国家でもある。

この国の最大産業、それが【軍人】だ。
遺伝子工学によって生み出された人間を、協定国へ高額で貸し出す軍人こそが、遍七刻の主な輸出収入であった。

第三次世界大戦後、核兵器、原子力発電所破壊などによる放射能汚染が深刻化した。
荒廃した世界を再生、および、苛酷な自然環境に適応すべく、遺伝子分野が飛躍的な進化を遂げた。
先進国を中心に人間の遺伝子配列の実験が行われた結果、人類は氷点下や高温でも耐えうる肉体を得た。この実験は成功といえた。
数多の失敗に蓋をすれば、である。

遺伝子配列の実験は人類だけではなく、地上における動植物、昆虫、魚類、菌、ウィルスなども行われた。その九十九パーセントは失敗である。
きちんとした手順を踏んで焼却処分をすれば、問題はおこらないはずであった。

何かの拍子で生き残った失敗作、いわゆるクリーチャーが増殖し、人類の脅威になる。
これが第四次世界大戦――専門家たちは第一次異形大戦と呼び、大規模な戦争となった。

そして今は第二次異形大戦の真っただ中である。
クリーチャーを絶滅させようと実験を繰り返した結果、新たなクリーチャーが誕生するという悪循環が発生している。
諸国の軍事力では互角であるため、確実に勝利するため遍七刻の軍人をレンタルする。

あまねの軍人と呼ばれた者は、クリーチャー、キメラ、もしくは人外未確認凶悪生物の撃退のみ、活動を許される。
この軍人たちが命を懸けることで、世界の大半は平和を保たれていた。
言い換えれば、人間相手に戦争できるほど余裕がないだけである。
キメラを優先するため、人間が後回しになるだけである。
奇しくもそれが、世界の平和を担っていた。

――そんな真面目なことはさておいて。
命のやり取りはコォラにとって娯楽で、フェヴァにとっては単なる仕事であった。


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アルファポリス
アルファポリス2026/06/21
  • 現在の作品軍人は戦場レンタルされる