あらすじ

放課後の科学部。部長の聡が持ち込んだのは、部員たちの「嘘」を確率で暴く木箱――名付けて『シュレディンガーの箱』だった。 部費の盗難事件をきっかけに、疑心暗鬼に陥った五人の部員たちは、逃げ場のない部室という密室の中で、次々と箱の中に閉じ込められる。ボタンが押されるたび、機械は冷徹な合成音声で、彼らが心の奥底に隠してきた卑怯な一面、誰にも言えなかった恥部、そして互いへの歪んだ執着を容赦なく言語化していく。  「知っていて黙っていた罪」「裏切りと利用」「幼いころのトラウマ」――箱が暴き出した事実は、彼らが築いてきた薄氷のような友情を粉々に砕いていく。果たして、嘘を剥ぎ取られた先に残るのは希望なのか、それとも取り返しのつかない断絶なのか。自らの「正体」と向き合わざるを得なくなった若者たちが、それでもなお、明日の自分を信じるために苦闘する群像劇。

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カクヨム
カクヨム2026/06/21
  • 現在の作品シュレディンガーの箱