あらすじ

ある老人は、ボロボロの観測ノートを開き、かつて存在した「ベジタブル七大都市」の滅亡記録を語り始める。 レタス・シティは「前進」だけを正義とし、振り返ることを禁じた結果、自らの勢いで破滅した。 キャベツ・シティは「過去への執着」を極端化し、時間そのものを巻き戻した末に自滅した。 トマト・シティは「停止」を安全と信じ、完全静止の果てに機能を失った。 キュウリ・シティは「回避」を極め、あらゆる問題を横へとスライドさせ続けた。 ナス・シティは「跳躍」によってすべてを飛び越え、やがて地上から消えた。 ポテト・シティは「地下への逃避」により完全に世界から隔絶された。 そして最後に現れたニンジン・シティは、「座ること」こそ究極の正解とし、すべてを放棄した。 だが、いずれの都市も共通していたのはただ一つ。 ――「過去から学ぶこと」と「極端に信じ込むこと」を、取り違えていたということ。 老人はただ記録する。 滅びの形を変えながら繰り返される、人間的な過ちを。 これは、正しさを極限まで突き詰めた世界の、滑稽で皮肉な滅亡記録である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/06/21
  • 現在の作品『ベジタブル7大都市の滅亡記録 〜前進・後退・停止・横移動・飛翔・座り込みまで全部やった結果、文明が全滅した件〜』