あらすじ
無口で内向的な財閥の跡取り――簗川隆。
日本有数の財閥に生まれた彼は、重すぎる期待と責任の中で、自分をさらけ出すこともできず、孤独な日々を過ごしていた。
人との距離をうまく縮められない隆にとって、心を許せるのは幼馴染と数人の親友だけ。
それ以外の世界とは、どこか壁を隔てて生きていた。
そんな彼の人生を大きく変えたのは――
元トップアイドル・湊川葵との出会いだった。
かつて“国民的アイドル”として輝いていた葵は、現在はグループのマネージャーとして活動している。
しかしその裏には、「恋愛禁止」という絶対的なルールに縛られ、自分の感情すら押し殺してきた過去があった。
華やかな世界の裏で、孤独と葛藤を抱え続けてきた彼女。
そして、感情を閉ざして生きてきた隆。
本来、交わるはずのなかった二人は――
“秘密の関係”をきっかけに、少しずつ心を通わせていく。
誰にも言えない想い。
限られた時間。
触れることすら許されない距離。
それでも二人は、互いの存在によって初めて「生きている実感」を知っていく。
だが――
現実は甘くない。
財閥という逃れられない宿命。
芸能界という閉ざされた檻。
そして、世間とメディアの鋭い視線。
二人の関係はやがて波紋を呼び、周囲を巻き込みながら大きな試練へと発展していく。
それでも隆は、自分の殻を破る決意をする。
誰にも見せてこなかった本音で、人を愛する覚悟を選ぶ。
葵もまた、すべてを捨てる覚悟で「自由に生きる」道を選んだ。
そして――
彼女は芸能界を去る決断を下し、
彼はその愛を、隠すことなく公にすることを選ぶ。
親友たちに見守られながら交わされた、真実の想い。
それは、すべてを失うかもしれない選択だった。
それでも二人は――手を離さなかった。
これは、
孤独だった二人が出会い、
すべてを賭けて“愛”を選び取った物語。
そしてその選択は、やがて家族へ、仲間へ、次の世代へと受け継がれ、
“人生そのもの”を描く壮大な物語へと続いていく。