あらすじ

向けられた嘘が、声の濁りでわかる。 そんな力を持って生まれた令嬢アリシアは、婚約者の浮気を声だけで見抜き――「気味の悪い女だ」と、化け物呼ばわりされて捨てられた。 世辞も慰めも、向けられるそばから濁っていく。澄んで聞こえるのは、刃のような本音ばかり。真実だけが視える世界は、ちっとも優しくなかった。 そんな彼女を「嘘発見器として使わせろ」と召し上げたのは、酷薄と噂される王太子セヴラン。 利用されるだけの関係。そう割り切ったはずだった。 ――なのに、この男だけは。どんなに疑っても、一度も声が濁らない。それでいて、何を考えているのか、まるで視えない。 嘘がわからないのではない。嘘を、つかないのだ。 「殿下。なぜ、わたくしにだけ、本当のことしか仰らないのですか」 能力の効かない、ただ一人の男。やがて彼の暗殺を狙う陰謀が動き出し、その糸の先には、かつて自分を捨てたあの男がいて――。 嘘を見抜く令嬢と、嘘をつかないと決めた王太子の、不器用な恋物語。 ※一話完結の短編です。

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小説を読もう2026/06/21
  • 現在の作品嘘がわかる私に、唯一嘘をつかない王太子殿下。だから余計に信用できません