あらすじ
──その契約、表面だけ読んで署名するな。
異世界に召喚された青年、神代悠馬に与えられた祝福は《契約行使》。
それは契約書や誓約書の裏に隠された意味を読み解く、地味すぎる力だった。
王国が用意した保護契約の危うさを見抜いた悠馬は、署名を拒否。
その結果、金なし、宿なし、後ろ盾なしの状態で街に放り出される。
異世界初日に街へ放り出された悠馬は、宿屋で酒を飲み、さっそく無銭飲食をやらかした。
だが、宿代と酒代をツケにした瞬間、悠馬の身体に異変が起き《契約行使》の本当の効果を知ることになる。
──借金を背負うと強くなり、返済すると弱くなる。
悠馬の本当の能力は、理解して背負った契約や債務の重さに応じて、肉体と魔力が強化されるというものだった。
ただし、負債を完済したら、ただの酒好きの青年に戻ってしまう。
そんな悠馬は、宿屋の女給を縛る怪しい雇用契約を破り、賭場に沈められかけた女の保証債務を買い取り、奴隷商に並べられた召喚者の負債にも手を伸ばしていく。
借りれば借りるほど強くなる。
そして、背負えば背負うほど、救えるものが増えていく。
宿屋のツケから始まった借金は、やがて奴隷市場、商業ギルド、領地経営へ。
これは、借金するとムキムキになり、返済するとしぼんでしまう男が異世界の理不尽へ殴り込む物語。
なお、酒代は今も未払いです。
借入前:('A) スンッ
借入後:ᕦ(ò_óˇ)ᕤ ムキッ
返済後:('A) スンッ