あらすじ

「藤吉よ、まこと我の傍におってくれたのは、そちだけであったか」 元亀元年、金ヶ崎。 浅井長政の裏切りにより、織田軍は退路を断たれた。 誰もが死を覚悟する絶望の中、信長の身代わりとして殿(しんがり)を申し出たのは、家中で異質な存在として見られていた男、木下藤吉郎だった。 なぜ、誰より生きることに貪欲な男が、生還の見込みなき死地に残ったのか。 なぜ、身内に裏切られ続けた織田信長は、この男だけを最後まで信じたのか。 戦国の世が求めたものは、血筋か。 実力か。 それとも──。 尾張中村に生まれた少年・日吉丸。 欲しかったものは、地位でも名誉でも天下でもなかった。 ただ、自分が帰る場所が欲しかった。 やがて木下藤吉郎、羽柴秀吉となる男が、信長と出会い、仲間と出会い、守りたいもののために乱世を駆け抜ける。 これは天下を欲した男の物語ではない。 天下を背負うことになった男の物語である。 後に天下人が遺した辞世の句。 「なにわのことも、ゆめのまた夢」 その夢の始まりを描く、もう一つの戦国譚。

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カクヨム
カクヨム2026/06/21
  • 現在の作品なにわのことも、ゆめのまた夢 〜信長が最後に信じた男・木下藤吉郎〜