あらすじ

天保八年、大坂。 かつて「天下の台所」と呼ばれた豊かさは消え失せ、街は飢饉と幕府の腐敗により地獄と化していた。 大坂町奉行所の元与力であり、高名な学者でもある大塩平八郎は、泥の中で冷たくなっていく幼い少女の手を握り、静かに決意する。 「法を守って民を見殺しにするくらいなら、私は法を破る悪鬼となる」 すべてを捨てて立ち上がった平八郎と、彼を深く愛し最後まで付き従った養子・格之助。 勝算などない。己の手が血に染まることも、のちに「大罪人」として歴史に悪名を刻まれることも分かっていた。それでも彼らは、凍える民に一杯の温かい粥を届けるため、己の命を薪として大坂の空に正義の炎を打ち上げる。 これは、理不尽な世界に抗い、不器用なまでに民を愛した父と子の、哀しくも美しい七日間の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/21
  • 現在の作品散りて、暁