あらすじ

大手町の一流企業に勤める白石澪(しらいし・みお)は、真面目さだけが取り柄の総務部員。ある日、社内のネットワークが大規模な不正アクセスに遭い、機密情報が流出する事件が発生する。時を同じくして、社内には「白石澪が犯人だ」という身に覚えのない不名誉な噂が流され、澪は一瞬にして孤立無援の窮地へと追い詰められてしまう。 怯える彼女の前に現れたのは、事件の調査のために外部から招聘された冷徹なトップコンサルタント、黒瀬(くろせ)だった。元警察官という異色の経歴を持つ黒瀬は、周囲を寄せ付けない氷のような男。しかしなぜか、罠にハメられた澪に対してだけは、異常なまでの保護本能と狂おしいほどの執着を見せ、24時間体制で彼女を自分の厳重なマンションへと匿う。 実は、黒瀬には壮絶な過去があった。数年前、同じく総務部に所属していた最愛の妹が、社内の巨大な闇に気づいた直後、ストーカーの犯行に見せかけてビルから突き落とされ、命を奪われていたのだ。そして今、奴らの内部ネットワークで、澪のステータスは「最優先排除対象」へと引き上げられていた。澪は、妹が命懸けで告発しようとした「社内の不正」の残骸に、知らず知らずのうちに触れてしまっていたのだ。 妹を救えなかった過去の呪縛に苦しみ、「二度とお前を失いたくない」と激しく取り乱しながらも澪を抱きしめる黒瀬。その熱い体温と痛いほどの愛に触れた澪は、ただ守られるだけでなく、「黒瀬さんと一緒に暗闇を背負う」と真っ直ぐな覚悟を決める。二人の心が精神的にも肉体的にも決定的に結ばれたその深夜、黒瀬のマンション、そして澪の自宅へと、容赦のない暗殺の魔の手が迫る。 激しい襲撃を黒瀬の圧倒的な身体能力で切り抜けた二人は、不審者が侵入した澪の部屋から、決定的な物証を発見する。それは、数年前の不正の全容が記された『本物の稟議書』。そこには、表舞台に出ることなく全社の意思決定を裏から操ってきた黒幕――総務部長・久我(くが)の直筆サインが明確に刻まれていた。 翌朝、久我が仕掛けた「澪を犯人に仕立て上げて破滅させるための緊急役員会議」へ、二人は堂々と殴り込む。組織のルールを逆手に取り、全役員の前で久高の直筆サイン入り稟議書を突きつけて完全論破。怪物を監獄へと叩き落とす大逆転劇を果たす。 運命を乗り越え、本当の光の中で二人はもう二度と離れない固い誓いを交わすのだった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2026/06/20
  • 現在の作品最優先排除対象の私、冷徹な元警察官に24時間ハメられて溺愛されてます