あらすじ
誰にも聞かれなかった最後の言葉は、死んでも消えない。
行き場を失ったその言葉は「呪い」となり、生きる人間へ取り憑く。
そんな呪いを断ち切るため、呪われた者の最期の言葉を書き残す職業――記録士が存在する。
記録士ルナは、五年間、一度も感情を見せることなく、人々の最期を記録し続けてきた。
喜び、後悔、恐怖、愛情、孤独。
どんな言葉にも耳を傾ける。ただ聞いて、ただ書く。それだけが自分の役目だと信じて。
しかしある日、元記録士を名乗る老人・ソルから一通の指名依頼が届く。
備考欄には、ただ一言。
「君のことを知っているから」
彼との出会いをきっかけに、ルナは記録士という仕事に隠された、あまりにも残酷な真実を知ることになる。
これは、誰かの「最後の言葉」を記録し続けた少女が、忘れてしまった自分自身の言葉を取り戻すまでの物語。
全25話・一話完結で紡ぐ、優しく切ない日常ファンタジー。