あらすじ
トラックに轢かれた瞬間、橋本遼の人生は終わった——はずだった。
目覚めたのは月が二つ浮かぶ異世界。古びた石橋の上で、銀髪に変わった姿で。右手首には謎の紋様が脈打ち、駆けつけた村人たちは涙ながらに叫んだ。「二百年お待ちしておりました、橋守様!」
神託に導かれた転生。だが遼の心を凍らせたのは、苔むした欄干に刻まれた名前だった。『咲良』——それは、前世で「この橋で待ってる」と約束を交わした幼馴染の名。
この世界には「女神サクラリア」の伝説があった。二百年前、魔王を封印し消えた女神。そして今、封印は解けつつある。聖なる橋を破壊して回る魔将「橋壊し」。滅びへと向かう世界。
前世の約束は、なぜ神託となったのか。咲良は、この世界で何を待っているのか。
「今度こそ、俺から会いに行く」
方言女子のリーナを相棒に、橋守の青年が歩み出す。これは、世界を救う物語であり——二百年越しの約束を果たす、ただ一つの恋の物語。