あらすじ
異世界に召喚されて十年。
魔王討伐まで経験した俺は、神様の計らいで身体を元の25歳に戻してもらい、ようやく地球へ帰還した。
懐かしの日本へ帰ってきた――はずだった。
だが地球では三十年が経過し、世界にはダンジョンが出現。探索者や冒険者ギルドが存在する、まるで異世界のような世界へと変わっていた。
家なし、戸籍なし、知り合いなし。
そんな俺の武器は、異世界で習得した数々の魔法と『神鑑定』。
名前、年齢、才能、隠し事、本音まで見える便利な能力……と思いきや、これがとんでもなく使いづらい。
目が合った瞬間、
「なんか胡散臭い」
「お金持ってなさそう」
「絶対面倒事を持ってくる人だ」
そんな本音が見えてしまう。
しかも強さが知れ渡れば、
「養ってもらえそう」
「この人と結婚したら勝ち組かも」
「有名になったらおこぼれに預かれそう」
などという近づいてほしくない人たちの思惑まで丸見え。
異世界でも扱いに困った能力だったが、帰還した地球でも相変わらずだった。
しかし、そんな神鑑定が映し出したのは――三日後に発生する大阪壊滅級のダンジョン災害。
これは、異世界で全魔法を極めた帰還者が、面倒な能力に振り回されながらも、ダンジョン世界となった地球で生きていく物語である。