あらすじ
伯爵家の四男として生まれたアルフレッド・ノースウッドは、家督争いとは無縁の立場ながら、幼い頃から森や自然を眺めることが好きな少年だった。
十五歳になったある日、父である伯爵から任されたのは、王国北部にある広大な森林地帯――通称『星落ちの森』。
かつては村が存在していたものの、二百年前の災害によって住民は姿を消し、今では呪われた森と恐れられている土地だった。
だが現地を訪れたアルフレッドは気づく。
森は呪われてなどいなかった。
そこには豊かな泉があり、貴重な薬草が自生し、野生化した果樹園が実をつけ、壊れた水車や廃村には先人たちの知恵が眠っていたのだ。
老執事ガレス、森に住む魔女エルナ、行き場を失った孤児の兄妹ノアとミーナ。
少しずつ仲間を増やしながら、アルフレッドは失われた村の再生を始める。
養蜂、薬草栽培、木工、果樹園の復活、そして森と共生する新しい暮らし。
やがて誰も寄りつかなかった森には人が集まり始め、小さな村は少しずつ賑わいを取り戻していく。
これは、家督を継がない四男坊が、失われた村を取り戻し、王国で一番住みたい場所を作り上げるまでの物語。